#本稿は一般向けのメモランダム。
「解像度」は多義的に用いられているが、定義はある。解像度の単位はppi(ピクセル・パー・インチ)かdpi(ドット・パー・インチ)だから、単位長あたりの画素数、言い換えると画素の密度のことである。
#ピクセル=画素なので、写真(階調画像)の解像度を語るときはppiのはずだが、dpiは慣用的に用いられているので、ここは大目にみるのだ。
解像度が高いという場合、同じ面積上の画素数が多いということだから、「解像度が高い」=「画素数が多いのだ」と受け止められても不思議ではないが、あくまで同じ面積あたりの画素数の比較である。総面積が少なければ、解像度自体は高くても総画素数は少ないという現象が起こる。
たとえて?いえば、20インチの昔のテレビと40インチのハイビジョンTVは、解像度はあまり変わらんが、総画素数が全く違う(大雑把なたとえだけど)。
問題は画像全体の総画素数である。そこでは確かに「総画素数が多い」と、「画像」あたりの「解像度が高い」ものとなる。同じ被写体を同じように画面に収めた構図なら、その被写体に与えられた画素数が多い方が、情報量は多くなり、解像感は高くなる。
ここで言葉を使い分けたが、狭義の解像度は画素の密度であるとして、画像全体のことは解像感と言ってもいいかもしれない。「解像感が高い」=「きめの細かい」の意味になる。ただ、通常の日本語でこの使い分けが成り立つかどうかは微妙である。
プリントされた画像の部分を見つめて、「解像度が高い」という表現はありうるし、何も間違っていない。ある面積あたりの画素数が多いという意味になるから。
「解像感」は画質に関わる概念だから、センサーやレンズの性能、画像処理などで総合的に実現されるものでもある。