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壬辰平成皐月
2012年 04月 01日
考古学とは何か。説明するなら、辞書的な話をしても始まらない(実質的な意味が無い)と思うので、もう少しリアルに即した説明がよいと思う。そこで簡単な図にしてみた。まあよく言われている話と異なるつもりはない。
![]() 地面という一線を引いてあるのが、一応の味噌。考古学は、埋蔵文化財を掘り出し、資料化するのが、中心的な仕事(コアコンピテンス)だと思う。文献史学は歴史学と表記してもよいのだが、歴史学を広義で説明するには、そう表現しておくしかない。第一、歴史学の方でも、「歴史学」は広義で説明されている。 図は比喩なので、あれだが、歴史学を集合で捉えた時に、考古学・文献史学・民俗学の楕円の周囲に出来る空間は、まだ見ぬ史資料と理解してもいいかもしれない。 ※あくまで説明のための図なので、考える余地は沢山ある。美術史や地理学などを記入してもよいだろうが、色々と限がない。なにせ「学際的」なのは「考古学」の宿命である。またそもそも「人類学」を記入できないのがおかしいのだが、詮無い。他のパラダイムの図を作ってもよいかもしれない。 ※最初に地面を描き、次に考古学の丸を出し、段々と丸を出して(時には消して)順に説明していくのがいいだろう。
2011年 04月 17日
世界のすべての言語、アフリカの「祖語」にさかのぼる
音素(中略)に基づき、さらに集団遺伝学からも「創始者効果」として知られるアイデアを借用している。これは、大きな人口を持つグループから一部が枝分かれした場合、分派の間で遺伝的な多様性や複雑性が緩やかに消失するという理論だ。(中略)世界の504の言語を調査し、最も音素が多い言語はアフリカ、最も少ない言語は南米と太平洋諸島で話されていることを突き止めた。人類のアフリカ起源や出アフリカはともかく、現在の言語で裏づけできるというのは面白いですね。
2010年 12月 23日
読売:現代人の祖先、別人類「デニソワ人」と交雑
シベリアのアルタイ山脈の遺跡で発見されたデニソワ人の骨を使い、細胞核のゲノム(全遺伝情報)の一部を解読した。世界各地の現代人のゲノムと比較したところ、(中略)メラネシア人は、ゲノムの4~6%がデニソワ人固有のものと一致していた。既に、ヨーロッパ系とアジア系(つまり非アフリカ系)にはネアンデルタール人のDNAが僅かに含まれているとされている。純粋な単一起源説は既に支持されないとはいえ、拡散の過程で、多少とも(数十万年前に分かれた別系統との)交渉があったという話になってきた。感慨を覚える話である。
2010年 10月 01日
2010年 06月 03日
人生の要素は食料(Provisions)獲得をめぐる活動が基本だが、もちろん本能的に言うと繁殖(Reproduction)も要素である。しかし良い住環境、危険を防止できる=安眠できる寝床の確保が、住みつく土地の事情(天候や立地や植生)に応じて工夫されるのと同様、繁殖をめぐる活動も、採用されている社会構成や個人の状況に応じて様々だ。つまり食料獲得をめぐる生態環境の選択、および食料生産や食料保存を支える「装置」の選択が、優先事項となり、繁殖や住環境は従要素となる。
効率的な環境や装置の獲得は、それが限られた資源であれば、奪取の危険に晒されるから、防衛も要素となる(#実際には地理的隔離によって危険がもともと少ない場合が多いというか、環境や装置の占有は、地理的隔離をベースに成立するのが基本である)。限られた資源ではない場合は、奪取や防衛は問題にならない。厄介なのは、誤解や錯覚が奪取を企図させる場合がある事だ。実際、人間の行動の多くは、情報を的確に処理してなされるのではなく、その状況ならこうだろうという、情報処理工程の省略に依存している。もちろん、じっくり考える工程を経る、疑心暗鬼もある。こうしたヒューマンファクターは、現実社会では問題になるが、遠目には見えない問題になる。考古学はだいたいにおいて遠目である。 マクロに問題になるのは、「考え方」あるいは思想といったものかもしれない。ある生き方、ある食料獲得方法が格好いいという信念が生じ、それが固定化する場合があるだろう。環境や装置の選択も、「考え方」が基準になると、合理性との乖離が生じることになる。
2010年 05月 21日
生産基盤たる畑(漁場は海の畑、狩場は山の畑)は、装置産業でいうところの大きな装置であり、装置は大事な利権である。装置の所有は多くの場合死活問題だが、利権の確保には、1)物理的実力、2)利権の所有を裏づける由緒、の2点が肝要となる。上位権力に頼る場合もあろうが、その上位権力もこの2点を根拠とするしかないから同じ事である。歴史は、利権所有の根拠となるから大事なのだ。
こうしてみると、最も基本的なところで、私有財産の概念はあまり役に立たない。単位は個人ではなく、ユニットだ。ユニットだって、ユニット同士の合意の下に存在しているから、話の通じる他のユニットとの緩やかなネットワークが前提になる。 人と動物を大きく隔てるポイントは、食料獲得と食料加工の分離かもしれない。動物では食料分配はありうるが、加工は自分の体を使う事例しかない(人間でも母親が噛んだものを赤ん坊に与える場合があるが)。保存はげっ歯類で知られている程度だと思うが、食料保存、すなわち食料獲得と食事の時間的分離が全面的に行われているのは人類の特徴だろう。バッファとしての備蓄は、人類文化の基本である。 新鮮な食事はご馳走ではあろうが、食料保存や保存食料化が前提にあるから、安心して食べられる。いわば、食料のハイローミックスである。 「畑」自体もある程度食料のバッファであるが、限度はある。畑(=生産の場)という装置(=利権)と、食料保存技術は、車の両輪というわけだ。いずれにせよ、そうした総合戦略に長けた者達だけが生き残ってきたのだろうから、進化論的にも意味のある話だろう。
2010年 05月 18日
人生の要素は2つある。食う事と、それ以外だ。とはいえ、食う事には多大な広がりがあり、食う体制を維持することは、社会システムの全てに影響する。そうなると、「それ以外の事」は「食う事」とのつながりを本当に免れるのかどうか怪しくなる。
これを「生業」と言うと混乱しそうなので、ここでは簡単に「食糧生産の分業」の話という事にする。分業は、食糧生産では最初から当然発生する。狩に参加しなかった人も、肉を分けてもらえる。家族や仲間という範囲で、総合的にコラボレーションしているからだ。直接の食糧獲得に参加しなくても飢え死しないのが、広義の社会システムというものだろう。もっとも、畑を耕した人、種を蒔いた人、草むしりした人、収穫した人、全て違う人でも構わない。狩でも勢子と射手がいたりする。食糧生産の場面だけ見ても、手分けはごく普通のことである。 分担部分が専業化すると分業になるのかもしれないが、役割の固定化は別の問題である。2:8の法則というのがあって、よく働くのは2割の人だけだが、仮にその人達がいなくなると、残りの中の2割の人がよく働く人になったりする。 さて、この話のポイントは、畑を作った人だろう。あるいは農具を工夫した人でもいい。いったん建設・発明・製作され、インフラとなったものは、後にくる人の財産である。そうなると、美田を作った人、それを維持してきた人々の功績は語り継がれることになる。多分、歴史の始まりだ。
2010年 05月 17日
雑感。現代文明の基本3要素(思いつき
1) 石油文明(エネルギーは基本のキだ) 2) 科学技術(というか、要するにテクノロジーだ) 3) デモクラシー(色々あるが、ソーシャルファクターという事にしておこう) 市場経済システムや広域の交易ネットワークも要素だが、上記に比べればマイナーだろう。 古代に比べれば環境の制約は少ないし、居住と生産は分離してきているが、制約は残っているし、分離は不完全だ。マクロには、地政学的ファクターもある。 基本は石油だから、その用途を見てみると、輸送(4割)、熱源(4割)、原料(2割)だ。原料はともかく、輸送と熱源が有ると無いとでは大違いになる。石油は、安価である事も大きな特徴だ(イージーオイルはそろそろ枯渇するかな)。 環境は、元来は食料獲得上の基本条件だ。生態学的には、ニッチあるいはブルーオーシャンの発見がポイントになるが、そのきっかけは技術的ブレイクスルーになるだろう。弓矢や釣針、土器などはそういう事だと理解される。 さて、「要素」とは、それが無ければいきなり困ってしまうもので、無いなら無いで、その状態に適応しなければならない。石油・石炭が無い状態では、日本列島の人口担保力は約3千万人だろう。輸送と熱源に別のソース(資源)があれば、話は別だが...
2010年 05月 09日
Atlas of the Human Journey - The Genographic Project
ナショナルジオグラフィックの例の(?)プロジェクトである。55,000~50,000 BCに極東に来たのが第一波。 第二波は35,000~30,000 BCに、はっきり日本列島に上陸したように見えますね。いずれもY染色体。
2010年 05月 07日
これは3月の報道。場所はカザフスタンとモンゴルに挟まれたあたり。
毎日:新種の人類:4万年前、露南部で生活 骨片のDNAで判明 独マックスプランク研究所などの分析で分かった。(中略)25日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。(中略)ロシア南部のアルタイ山脈にあるデニソワ洞穴で見つかった指の骨片を分析した。細胞内の小器官「ミトコンドリア」からDNAを取り出し、塩基配列を特定(中略)骨片は約104万年前に現生人類やネアンデルタール人と共通の祖先から枝分かれした新しい人類のものと結論づけた。また、骨片が出土した地層の年代が4万8000~3万年前だったことから、4万年前まで存在していたことも判明した。朝日:未知の系統の人類、4万年前シベリアに DNA調べ判明 デニソワ洞穴では石器などが見つかり12万5千年前から人類がすんでいたことがわかっており、Denisova は洞窟遺跡で、多層的に石器や人骨包含層があるようだ。非常に興味深い話である。インドネシア・フローレス島のホモ・フロレシエンシスといい、人類の近縁種が、なかなかどうして見つかるものである。 < 前のページ次のページ >
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