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丁酉平成如月
2005年 08月 16日
「アースダイバー」は、陰陽二元論的な世界だ。しかも連想は自由だ。
縄文を陰に、弥生を陽に、低地(谷戸)を陰に、台地を陽に、湿気は陰、乾燥は陽、地下は陰、地上は陽、無意識は陰、意識は陽、といった具合だ。そして陰は陰で、陽は陽で全て関連あるものと、串刺しして位置づけられる。また陰陽をつなぐゲートが、境界域として聖化される。そして陰は野生、自由奔放、不定形、エロティックなのだ。 近代や近世まで遡るくらいだと、都市論として成立するだろうが(江戸時代の町作りは、文明的でひねくれた世界観に基づいている面が多々あるだろうから)、縄文や古墳と結びつけるのは、牽強付会に過ぎるか、検証のプロセスを何段も省略しすぎだ。 #江戸の都市計画者の思考に、古墳が影響を及ぼした可能性は興味深いが、都心の大古墳はほんの僅かしかないし、小古墳は一顧だにされなかったろう。 都心の古墳 #そもそも地形は地形であって、「自然」なのだから、縄文や弥生といった文化とは関係ない。ただ、その時々の時代の都合や力学で立地が選択されてきたに過ぎない。 要するに、思想者の解釈に、たまたま当てはまるものを、拾い集めているに過ぎない(例外はいくらでも集められるだろうが、そんな事は気にしない、しない)。集められた材料が、仮説に適合しているかどうかは、対象を以って検証しなければいけないのに、観察者の眼差しが既に仮説適合を保証してしまうのだ。これは、してはいけない事、「知性」にとっての禁止事項というより、思考の陥穽というべきだろうか(禁止されていても、やってしまうのだから)。 そう見るから、そう見えているものを、そう見えるでしょ、と強弁しているに過ぎない。事実そうであるかどうかは、個々に検討されるべきだ。こうした手続きの省略は、論文じゃないから、といって許されるものだろうか。そもそも検証を要しない、エッセイとして書かれているのだが、それを言ったら逃げになる。あくまでこの本は「都市論」として提示されているのだ。それに、どういうわけかこの本は人気があるのだ。 #中沢氏は野生の思考の流れで、多摩美に芸術人類学研究所を創設するのだ。大物なのだ。 #付録の地図は便利だ。台地と沖積低地のベースマップに使える。 #ついでに見つけた書評『東京の公園と原地形』が面白そうだ。
by renes
| 2005-08-16 02:00
| クリティーク
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