観光の本質は物語である。物語の存在が、場所を意味づけ、そこを訪れる事が物語の追体験になる。読書の一形態と言っても過言ではない。
物語はフィクションでも構わない。文化財系では史実ベースになりそうなものだが、これとて、誰かによって語られたものがベースになるから、フィクションとノンフィクションの差異は、観光論では本質にはならない気がする。歴史は基本的に物語であるが、伝説のように、語り継がれたこと自体が価値を持つ。語り継がれたこと自体が歴史の一部になってしまう。文学は(既に存在しているも同然だが)見えにくかった物語を再びなぞって語る事で、見える物語に変えてしまう。
#日本の伝統では、和歌や俳句が観光の重要な要素になっていたようだ。もっとも、大部分はバーチャル観光かもしれない。
観光にとって次に重要な要素は、物語を広く伝える事、つまり宣伝である。宣伝にはテキストの存在も重要だが、ビジュアルな要素も欠かせない。イメージは、写真(絵)でもよいし、曼荼羅や鳥瞰図でもよい。図解とも言う。
観光において、観光地の整備は3番目の要素だろう。文化財で言えば、史跡整備にあたる。
博物館は、物語を語り、図解し、史跡と連携し、展示によって史跡めぐりの追体験も提供する。